勝負の世界

巨人はここに来て連敗。
これでセは、広島の優勝で決まりでしょう。
巨人は逆に、下を気にしなければいけない立場になりました。

思えばこの一週間でチャンスがピンチに。あっという間です。これがスポーツの面白さであり、勝負の厳しさ。
シナリオなんてありませんから、誰も読めません。
昨日はピンチでも今日はチャンス。明日は、、、先が見えない。

やっている選手も、常にその中で戦っています。
先ずはチーム内の戦いに勝ち、一軍の試合に出場し、そこで初めて相手チームと戦い結果を残していく。
これを継続してレギュラーに。

毎年新人やトレード、FA、外国人選手が入ってきても競争を勝ち抜かなければなりません。
そして自分の年齢とも付き合わなければなりません。

球団側は毎年、最高の戦力を整えなかればなりませんから、新しい刺激剤、良い選手を連れてきます。

だからレギュラーを掴んだら、球団に、俺のポジションには補強はいらないと思わせることも必要です。
しかし、それをさせるには結果だけ。
もしも保険で入った選手が大化けするかもしれませんからね。数年後に脅かすかもしれませんし。


だからポジションが違えば別ですが、基本、選手は自分以外はライバルです。
いくら仲が良くても、いつポジションがかぶるかわからないし、投手と野手だって、
チームが変わり、敵となるかもしれません。

普段いくら仲良くしていても、心底、心を許すことは難しいかもしれませんね。
人がいい奴もたくさんいますが、そういう選手はライバルからすれば組し易しで、思う壺ですね。
そう思うと難儀な商売です。

一人一人が個人会社なので、毎年倒産するか、存続できるか、、、
厳しい業界です。

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高校日本代表対プロの方が面白い

広島が、このまま押し切りそうですね。
やはり優勝するには勢いが必要です。目に見えない力も。
点火したのは先日の巨人との3戦目。逆転で勝利し、ラストスパートがかかった気がします。

しかし何でしょう、途中、勢いが止まりそうになると、何故か巨人戦で、しかも沢村で盛り返しているよう気さえします。
そう言えば、ずっと昔に星野さんが監督時代に、「チームの一番のカンフル剤は巨人戦で勝つことなんや。元気が出るわ」なんて言われてように記憶しているが、大勢のお客さんの前でプレーをすると普段よりアドレナリンが出るのはわかるような気がします。
その中で菊地選手は、ここ数日特筆すべき活躍です。これも優勝するときの必須条件ですね。
萎縮する中で、逆に伸び伸びしている。これはもうスター性が高い証拠なんだと思う。
彼なんて、もしかしたらファームでプレーしたら全く打たないタイプかもしれませんね。
そんな選手のような気がします。

さて、明日は高校日本代表と大学日本代表の親善試合があるようです。
確か、去年もやっていたのかな、、、あまり覚えていませんが。
結構メディアに取り上げられて、目にしますので注目度は高いのでしょう。

これ、大学側の選手からすると非常にやりづらいところはあります。打って、抑えて、勝って当然の立場ですからね。
僕がもし大学生で、打たれたりしたら結構引きずるな、、、。

これ、大学よりも、プロ入団の高卒3年以内の選手と対戦する方が面白いと思う。
今の日本代表には、おそらく結構な人数がプロに行くでしょうし、プロ側の選手もプロに入るぐらいですから、高校時代には代表経験者が多いでしょうから、そこに共通点が出てきます。

プロに入った選手がこの数年、数ヶ月でどれだけ伸びたか確認出来る良い機会です。

高校生からすると、身近だった先輩たちのプロに入ってからの力を知れるし、その球団の情報にも繋がります。
見ている関係者とファンにも改めて今の状況がわかると思います。
プロ選手はやりづらいでしょうが、そこは彼らはプロですから当然の責務です。
刺激にもなるでしょうからね。


どうかな、、、僕ならこちらのカードを見てみたい。

工藤さんの監督しての力が今こそ試される

パはついに、ファイターズが首位奪取しました。一時は10ゲーム以上離されていましたが、
大型連勝で縮め、とうとう逆転しました。
普通は連勝をすると、その反動が来るものですが、今のところは見当たりません。

これでいよいよこれからホークスとの一騎打ちです。
そのホークスは正直、今は好材料が見つかりません。おそらく五分でついていくのが精一杯でしょう。
抑えのサファテも負傷しているし、代役で昨日登板したスアレスも心もとないですね。
攻撃陣も昨年までの破壊力を感じません。
一番はムードメーカーの松田選手の元気のなさ。

そう思うと李大浩の存在が大きかったのかな、、、、、しかし和田投手の獲得が救いです。
彼がいなかったら、チームは更に厳しい状況だったでしょうね。
監督の工藤さんもいつもの表情とは違うように見えます。

これからの戦いこそが、監督工藤さんが試されます。

その工藤さんですが、今年、先発で若手の東浜を我慢して使っています。
これまでシーズンを通して投げたことのない東浜投手。
序盤は良かったのですが、中盤からは明らかに疲れが見えます。

実は彼はチームの強化指定選手として、キャンプから日々課せられたハードなトレーニングを続けているようです。
周囲は少し休むか、落とした方がと言っているようですが、おそらく監督からの指示があるのでしょう。

これをどう見るかなのですが、工藤さんは、例え疲れで結果が悪くても彼には今年はトレーニングを継続させた上でシーズンを乗り切らせるつもりではないでしょうか。

工藤さんと言えば大学まで行って身体の科学的トレーニングを学んだ方です。
豊富な知識とトレーニングで自身も長くキャリアを積み上げた方ですから、今の東浜の状況は十分把握しているのだと思います。
科学的だからこそ十分休養を取って、、、と思いがちですが、実はそこに科学と根性論が妙にマッチしているようにも思えます。

今の試練はおそらく、来季以降の東浜を強く、そして長く現役を続けられる礎を作るような気がします。
後は彼が逃げ出さずについていけるかどうか、、、
彼の年齢から言って、おそらく無理が出来るギリギリの年かもしれません。

そう考えて野球を見るとまた面白いものです。

マエケン、あっぱれ

ドジャース前田投手が13勝目を挙げました。
エース、カーショーのいない中、彼が今や投手陣の柱であることは間違いありません。

この活躍は、本当に素晴らしいの一言に尽きます。

契約時には、マー君のような好条件とは決して言えず、少し評価が気になりましたが、その心配を
彼が身をもって払拭したことになります。

活躍の一番の要因は、彼の気持ちでしょう。
お金ではなく、純粋にメジャーに行きたかった強い気持ちが、そのまま投球に繋がったのだと思います。
これはマリナーズの青木選手とも同じです。彼も渡米時には、自分で公開テストを開いて、契約した経緯がありました。
日本にいれば黙っても数億円をもらえるのに、なぜそこまでして、、、。
やはりこの覚悟が必要なんでしょう。

考えてみれば、渡米する際に、マイナー契約は嫌だとか、お金云々と契約時にもめて活躍した選手はいません。
あのパイオニアの野茂投手だって、億もらっていた年俸が十分の一であっても挑戦しましたから。
やはり一番大事なのは、挑戦への本気の覚悟かもしれませんね。
浮ついた気持ちで挑戦しても、メジャーの厳しい高いレベルでは心折れるんだと思います。

マエケンの活躍の理由を、技術的に私が思うには、彼の適応力の高さ、感性の鋭さ、そして身体のしなやかさだと思います。
アジア人の特徴である、あの身体のしなやかさ、関節の可動域は、メジャーの硬いマウンド、滑ると言われるボール等に柔軟に対応したんだと思います。後はメンタル、岸和田魂でしょうか。

今後、彼に懸念されるのは身体へのダメージ。もともと、契約時に指摘されていた肘へのダメージです。
いずれは手術をするのかもしれませんが、どれだけ今後も継続してシーズンを戦えるかが大きな焦点になります。
ただマエケンのことだから、今回と同様に周囲の心配を大きく裏切る、新しい症例を作るような気もします。

まだまだプレイオフもあるでしょうから、彼の活躍が楽しみです。

ドーム観戦

昨日は仕事で東京ドームでの巨人と広島の試合を観戦しました。

試合は延長で巨人脇谷選手のサヨナラホームランで劇的に幕を閉じましたが、ゲーム差はまだ7あり、
現状では、かなりカープが有利であることは変わりません。
残り2試合を巨人が勝てば、優勝への僅かな望みが出てくるといったところでしょうか。

しかし試合を生で見ると、テレビでは見えないところまで目につくので面白い。
昨日のゲームで一番私が印象に残ったのが、巨人マイコラス投手。

とにかく気合が入っていましたね。一球への集中力が本当に高かった。
彼がピンチを凌いだ後のポーズにその思いが現れていました。ああいう姿を見るとナインは燃える筈です。

これは外国人の特徴でもありますが、夏過ぎから本来の力を発揮するケースが多い。
彼の場合、春から故障をしていたので、これに当てはまるかわかりませんが、とにかく調子のマックスを8、9月に合わせてくるように思います。これはメジャーでもよく見られる傾向です。


一方の広島のジョンソン投手も良かった。まさに成績通りの投球でした。
シーズンを通して、あれだけ安定した投球をしてくれたら、本当にチームにとって有難い。これはシーズン中にも関わらず、広島が高額で複数年契約するのもわかります。他球団から好条件が出る前に押さえておかないとダメですから。
これはマエケンの補償金効果かもしれませんけどね。

しかし、メンバーを見ると広島は活きの良い若手が育っています。
サードの安部選手なんて、何年目かと、、、調べたら9年目です。

彼を若手と呼んで良いかわかりませんが、9年目にブレークする選手というのも実に広島らしい。
大型補強が難しし分、とにかく今いる選手を育成するしかない。我慢して我慢して使っていった結果、このような選手が出てくるんでしょう。 

これを巨人でやるには難しい。やりたくても周りが我慢してくれない。これは巨人の宿命でしょう。
ただ同じ環境である阪神は、金本監督が就任して思い切って舵を方向転換しています。
彼も広島カープ出身だからこそ、育成の重要性を身をもって体験しているから出来るのだと思います。
ただしこちらも人気球団なだけに、そう何年も待ってはくれないでしょうね。

一方の巨人のメンバーを見ると、主力は新旧交代時期に差しかかっています。
村田、阿部両選手には早急に後釜を用意しないと、来季以降、今年より更に厳しいことになります。

阿部選手はいるだけでチームにも、そしてファンにも安心感を与える選手です。が、来季もフルでは働けないだろう。
となると併用する選手を用意しなければならない。

今オフ補強で噂されるのは、ハムの陽岱鋼選手。FAをするのではないかとされているが、彼の意中は巨人と聞く。
確かに外野を見渡すと、長野、ギャレット以外は名前が出てこない。橋本にしても、打率が2割3分台では心もとない。
勝つためには喉から手が出るほど欲しい選手だが、私は獲得しないと見ている。

それはGMのこれまでの方針と、橋本の存在感だ。今のGMは生え抜きの選手、スターを育成すべき大型の補強を抑えているように見える。しかも橋本は二軍でしっかりと時間をかけて育成した選手。そして数字以上にここでの場面で目立つ活躍をしている。今後も伸びしろを感じる選手だ。
今年を成長過程と捉えれば、今は経験を積ませる投資段階というわけだ。
下には立岡もひかえている。ドラフトでも選手が入ってくるだろう。
こちらに重点をかけたほうが、巨人ファンにとっては応援しがいもあるだろう。

ただ陽岱鋼選手は台湾のスターでもあり、アジア戦略といったビジネス面を考慮すれば、これまでの補強と違った観点も必要かもしれない。親会社の意向も反映される可能性が十分あると思う。

とにかくオフの動向に注目したい。

最後に、今年広島が優勝を逃したら、また当分優勝の芽はないと思う。

勝てるときに勝つ。タイトルも穫れるときに獲る。
これが勝負のセオリーだ。

プロ野球選手の移動は

昨日は月曜日で総じて試合がなく、チームによっては移動することになります。
この移動ですが、新幹線であれば、一軍はグリーン車になります。

おそらくその車両をチームで占めていると思います。昔は喫煙も出来たので、煙草を吸う選手は喫煙車に分かれました。ちなみにチームスタッフは指定席。(今もそうだと思います)

昨日のように悪天候の場合は、マネージャーが段取りに大変だと思います。もちろん旅行会社がフォローしてくれますが、コーチ、選手によってはスケジュールの変更に文句を言う人もいるでしょうからね。想像するだけでプロ野球のマネージャーだけにはなりたくないなと。

この移動については、なかなか難しいところがあり、一番は席の問題でしょう。誰が窓側で誰の隣かとか。これ、非常に選手はデリケートなので、いつも同じにしなければなりません。例えば主力のAは仲の良い後輩Bと一緒にしなければならないとかね。もちろん首脳陣も同じ。監督の横も決まっています。まぁ、だいたいマネージャか広報が隣にいます。ちなみに某有名強面の元監督さんは、2席分でしたが、、、、前に座ってたコーチも後ろが監督さんだったので、シートを倒すことが出来ませんでしたね。監督さん、前に足を大きく投げ出していますから、、、
ちなみに一軍出始めの選手は、入口になります。人の行き来で騒がしいですから。そういったところまでマネージャーは考えなければなりません。

面白いのは広島の二軍。今はわかりませんけどね。
私がいた当時は、野球道具や荷物は自ら持たないといけませんでした。普通は荷物車というのがあり、野球用具を運んでくれます。だから移動では自分の私物だけ持てばいいわけです。

しかし広島はセルフです。グラブもユニフォームも。帰りは汗をかいたユニフォームやアンダーシャツも持って帰るので、とても重くなります。
特に捕手はレガースなどで荷物が多いので、本当に大変そうでした。
席でも置く場所がないので、一番後ろの席についていたように思います。肩を外して故障した選手もいるとかいないとか、、、
当時、選手側も選手会を通じてお願いしようとしましたが、当時の選手会長が「これが嫌なら早く一軍に行けばいいんじゃ。これはカープの良いところじゃけぇ」などと突っぱねたようです。
ある意味カープらしい。ハングリーを身につけるためにも、このように一軍と待遇の差をつけるのは悪くありません。今は逆に、各球団が一軍と二軍、二軍と三軍で意図的に格差をつけようとしています。

やはりスポーツは、このハングリーさが、選手のやる気を出して、チームの競争意識を高め、最終的にはチームの底上げをはかります。

広島は移動も各自フリーでしたね。
前日にチケットをもらえば、後は時間を変更したければ自分でやれば問題ありませんでした。
約束された時間までにホテルにチェックインすれば何も言われません。これは聞くところによると、当時のオーナーの意向で、プロ野球選手も社会人として切符の変更などができるようにと、このようにしたそうです。。これは一般社会からすると当たり前な話ですけど、なかなか自分でチケットを買う機会など少ないもの事実です。特に地方球団の場合は、車移動が基本ですしね。

カープらしい一面だと思います。

リリーフ投手の宿命

プロ野球を見る場合、私はどうしても投手に目がいってしまう。
これは高校野球も同じだ。

今回、二人の実績のある投手が気になった。

先ずは阪神のリリーバー藤川投手。
週末の巨人戦での投げる姿を見ましたが、なんというか、時の流れを感じざるを得ない。
見ていて少し寂しく感じました。

もう昔の圧倒的な力はない。おそらく全盛期の7割ぐらいでしょうか。
確かに球速表示は、140キロ中盤から後半は出ていますが、ボールの勢いが昔と全然違う。
質が違う。
彼の代名詞であった、浮き上がるようなボールがありません。

原因が、年齢によるものなのか、手術によるものか、メジャー帰りでの弊害なのか、、、それは本人が一番分かっていると思う。

私が思うには、身体、関節の柔軟性が少しなくなっていることでしょうか。これは見ていてもわからないかもしれませんが、投げる際に身体のしなやかさを損なうことで、体重移動や腕のしなりに大きく影響が出てしまう。
微妙なところですが、それが打者にはわかってしまう。ボールは正直です。

ただ、これは年齢を重ねると仕方ありません。今までもこれからも選手の誰もが通る道です。
だからこそ寂しさを感じてしまう。
そしてマウンドでの球児の毅然とした態度が逆にむなししさを醸し出すわけです。

もし彼が今後復活を成すには、やはりポジションは先発だと思う。
だからこそ今季は復活への足がかりにして、来季はマイナーチェンジをした新しい球児を見てみたいものです。

もう一人は巨人山口投手。今年はシーズン序盤から彼らしい姿が見当たりません。彼の場合はまだ年齢としては中堅どころで、老け込む歳ではない。
ただこれまでチームの為に馬車道のように働き、その勤続疲労が出ていることも否めません。

彼が投げる場面は皆、接戦だからこそそのメンタルのダメージも大きいと思う。確かに若い時分は、体力があった分カバー出来たかもしれないが、30過ぎるとそうはいかない。疲労がジャブのように効いていったんでしょう。

だからこそ今後は、落ちていく体力のスピードを遅くするために、そのフォローとメンテナンスが鍵になる。
しかし先程の藤川投手よりも、彼の方が若い分、まだ取り返しが出来る可能性が高い。
球団も一つの案として、彼をこの段階で一旦外してリハビリにあてて、来季以降に備えさせるも十分ありだと思う。
しっかりと隅々まで検査を行い、必要なトレーニングの準備に入るのも来季以降の戦力強化の一つではないだろうか。

そう思うと、リリーフ投手は、長い期間働くのが非常に難しいポジションだ。
その重責は大変重く、故障も隣り合わせで、本当に割が合わない。
大魔神佐々木のように、持って生まれた恵まれた身体と天賦の才があれば別だろうが、普通の選手では働ける期間が限られてくる。

オリックスの佐藤、比嘉の両投手なんてその典型だ。一旦故障をすると戻すのが本当に困難だ。
今活躍しているがホークスの森投手も、少しづつだが、その兆候が見える。

ただ変則でパワー投手であれば、逆に活躍できる時に使ってあげるほうがいいかもしれない。
旬な時期に使うことこそが、彼らの為でもある。

野球は投手で半分以上決まります。
投手は孤独。そして奥が深い。だから面白いし、見ていて応援したくなる。

監督論2

さて、その須藤さんだが、チームの主力投手であった中山選手が抜けた次の年のペナントは序盤から苦しい場面を強いられることになった。

穴を埋めるべき期待されたドラフト1位の斎藤隆もまだ、投手として経験が浅く、なかなか思うように勝ち星を挙げることが出来ない。そして連敗を重ねる中、とうとう最悪の事態が起こります。

それは五月の序盤、ゴールデンウィーク中の土曜日だったと思う。
地元ハマスタでの中日戦だったが、その試合は、エースの野村が7回まで完璧に抑え、点数を取っていたので、誰もが勝利を確信していた。
が、8回に急に崩れてしまう。私もライト裏にあるブルペンにいたが、リリーフ全員が途中まで今日は余裕を持って見ていたはずだった。しかし、、、、出る投手出る投手が打たれてしまう。

まさか、まさか、、、のビッグイニングでとうとう逆転されてしまった。私も途中登板したが中日の勢いを止めることは出来なかった。今年はなかなか地元で勝つことができないのが、チームとして大きなストレスにはなっていたが、、

そして翌日、試合前にロッカーに入ると、いつもと何か様子が違う。スタッフが慌てているし、記者がざわめきたっている。
「スーヤン(監督のあだ名)が来てないぞ」と。そしてグランドに出ると、やはり選手、コーチの皆んなが戸惑っている表情をしている。
そして、主力選手の一人に「おい、須藤さん休養だって」と聞いて、ようやく事態を把握することが出来た。
どうも須藤さんが休養を自ら申し入れたようだ。

試合前のミーティングでは今日から代理で指揮をとる江尻コーチが、事情を話されたんだと思うが、内容までは全然覚えていない。
ただ私の中では、監督に勝利に貢献出来なかったことへの申し訳なさと、これから先どうなるんだろうかと不安に思うだけだった。

そして、もう一つの自分の頭に浮かんだのは
須藤さんがあれだけ「継続は力なり」と言ってきたのに、自分はとっとといなくなったじゃないかと。
これはチーム全員が思ったことじゃないだろうか。

しかし須藤さんが去った後、チームは好転する。
最大であり一番の理由は、投手の起用法を大きく変えたこと。
この年、先発で活躍していた盛田幸妃をリリーフに配置転換する。そして抑えの佐々木につなぐ。
今とは違って、当時はイニング跨ぎも普通のことであり、先発が5回まで投げると、後の4イニングをこの二人で賄った。

このパターンで勝てる試合を確実に拾っていったのだ。このアイディアは江尻さん、もしくは当時の投手コーチの小谷さん(現在ロッテ二軍コーチ)ではないだろうか。
とにかくこの二人の後ろの盤石さは凄かった。ダブルストッパーなんて言葉もこの時に出来た。確か、盛田は防御率、そして大魔神はセーブ王のタイトルを獲ったはずだ。特に盛田はリリーフでありながら、規定投球回数に達するわけだから、今の時代では絶対に考えられない。

最終的にはチームは3位とAクラス入りをする。

またその際に、サードの守備に石井琢朗を据えたことも大きい。前年の秋から投手から野手に転向したタクの潜在能力は素晴らしいの一言だ。この短期間でプロのレギュラーをつかんだ選手は未だ見たことがない。

皮肉なことに須藤さんが去ったことで、彼が育成した選手が花開くことになった。

プロ野球の監督とは



プロ野球の監督とは。
私はプロ11年間のキャリアで、5球団を経験しましたが、これだけの球団を渡りあるけるのもなかなか出来る経験ではない。
全ては自分の責任なんですけどね、今思えばいい思い出です。
本来、生え抜きとして残るのが一番だろうが、違う球団を経験するのは、それはそれで面白いものでもある。
なんせ、各球団で特色はある。

また指導者も然りだ。
皆、個性があり、指導方針も全然違う。これも監督を含めて色々な人と出会うことが出来た。


監督。
プロ野球の監督は日本中で12人しか座ることの出来ない貴重で誇らしい椅子である。
私が最初に出会った監督は、入団した大洋時代の須藤豊さんだ。

彼はそれまでは長らく巨人の二軍監督を務めており、当時黄金時代の巨人軍の主力を育てたことが評価されて、他球団だが初めての一軍監督のポストを得た人だ。

若手の育成がうまいだけに、接していて、非常に話がうまく、選手を乗せるのがうまい人だった。弱いチームだったこともあり、メンバーも思い切って若手に切り替えて、リスクを厭わない姿勢が、尚更若手の躍進につながったと思う。

プロの監督というより、学校の先生のようで、野球だけにとらわれず、人生とは、人間としてなすべきことを教えてくれたように思う。

須藤さんによって大きく飛躍した選手がたくさん輩出された。
投手で言えば、野村弘樹、佐々木主浩、先日亡くなった盛田幸妃もその一人だろう。

野手で言えば捕手の谷繁、石井琢朗もそうだ。彼らは須藤さんの辞任後、もしくは数年後に花開くことになったが、当時における猛練習と教えが、礎になったと思う。

そしてみんなに共通しているのは、長く現役をできたことだ。これは若い時の練習の財産のお陰と言っていいだろう。それぐらい、とにかく当時の練習はハードだった。

今だから言えることだが、若手の有望な選手は12月も24日まで秘密裏に山形で強制練習をさせられていた。
そして1月はキャンプ地に早乗り。1月の10日にはキャンプ地の沖縄に入っていた。

今なら絶対に選手会でアウトだろう。しかし当時、僕らも選手会を通じて、中止のお願いをしたが、当時のチームの選手会の会長に「お前らにとって有難いことだ」と一蹴されてしまった。
今思えば、それも確かにそうではあるが、、、

とにかく一年中野球漬けだった。それが良い面に出ることもあれば、悪い方に出ることもある。

その弊害の一つが当時のエースであった中山投手の(少女わいせつ)事件でもある。あれは、逃げ道の無くなった中山投手が精神のバランスを崩して起こしてしまった事件でもある。

庇いようのない事件であることは間違いない上で言わしてもらえば、当時の中山選手を知るものは、誰も彼を非難することはなかった。

おそらく精神をきたしたんだとうと同情していた。

それぐらい須藤さんは高校の後輩である中山には愛情を持って厳しく当たった。彼は当時からエース格で、大人だった。
性格的に一番前で旗をふるよりも後ろから付いてくるようなタイプでももあった。

しかし須藤さんは彼に期待している分、愛情をかけすぎた故に、彼を追い詰めてしまったのだろう。完全に裏目に出てしまったのだ。

今でも思い出す。プロ2年目の12月24日のスポーツ紙の担当記者からの電話を。(続く)

スピードガンのマジック

昨日の甲子園で作新学院の今井君が最速152Kを出したとか。
ヤフートピックスにも出ていたし、今朝のスポーツニュースにも大きく取り上げられていました。

私も夜、テレビでそのボールを見ました。
確かに球速は出ていたんだんでしょうけど、ボール自体は引っ掛けたもので、外角に大きく外れたものでした。
これをMAX152kの投手として彼を大きく取り上げてもなぁ、、、というのが私の感想です。

今井君が今後、引きずらなければ良いんだがと思ってしまう。
というのは、今後、彼が球速が出ない時に、周囲が「調子悪いな」と勝手に評価してしまうからです。
調子の物差しがスピードになってしまいます。
本当は球速が出ていなくとも、ボールの質自体は良いのに、彼自身が疑心暗鬼に陥り、その結果、オーバーワークで故障してしまったり、フォームに狂いを生じてしまいかねません。

もちろんスピードが速いことは投手として大きな魅力であり、武器でもあります。素材の大事な要素の一つです。
しかしそれが、評価の全てにはなりません。

ちなみに私はその投手の評価をするときに、球速であればアベレージを重要視します。
マックスというのは、ただの一球の時もあるし、
とんでもないところに投げてもマックスはマックスですからね。

また球場や計る人によってまちまちでもあります。

大事なことは、いかに力のあるボールを正確に狙ったコースに投げることができることです。
だから力任せに、そこらへんに投げていても確率は低くなります。
安定する為には、力配分、フォームの正しいメカニックも求められます。
それらを総合してこそ投手の評価です。

ましてやプロの場合は打者のレベルは高いし、
6ヵ月と言う長いシーズン、そして毎年の戦いになります。
そこらへんに投げて勝負する投手は所詮長続きしませんから。

それを含めて、プロ側からすると、投手の評価をしなければなりません。

今は力任せに投げていても、経験を積むことにより、今よりも八分の力で投げることができるようになり、その結果コントロールもつくし、球にもキレが出てきて、故障もしなくなるはず、、、、

逆に、フォームは申し分ないが、今は身体も出来ていないし、コントロールに過敏になっておそるおそる投げているので、もっと身体を大きく使って投げればまだまだ強いボールが期待出来る。成長が大きく期待出来る、、、、

全てはその選手の将来をイメージが出来るかどうかです。




私は、投手で一番大切なものは、ホームベース上でのボールの勢いだと思っています。
幾ら球速があっても、ベース上でボールに力がなければ、打者は対応出来ます。

逆にスピードがなくても勢いがあれば打者は押されてしまいます。
これがよく言われるボールのキレであり、打者が言う、「ボールが来ている」なんて表現になります。
これは変化球でも同じで、カーブでも回転の効いたボールは勢いがあり、打者は押されてしまいます。


だからプロの投手でも130k後半でも抑えることが出来る投手がいるのです。
巨人の杉内投手なんていい例です。
彼なんてキャッチボールの延長のようなフォームです。
ゆったりと投げているのですが、打者の手元で伸びるから、抑えることが出来るんです。
彼だって、勢いに任せて投げれば今よりもスピードが出るはずです。

球速は非常に大事ですが、それだけではありません。

スピードコンテストではありませんからね。

プロフィール

フェニックス

Author:フェニックス
元プロ野球選手のブログ。
現在、セカンドキャリアとしてプロスポーツ選手のエージェントを務める中で感じたことを綴っています。自分の選手としての経験と、エージェントして現場に身近にいる人間のブログ。

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