スピードガンのマジック

昨日の甲子園で作新学院の今井君が最速152Kを出したとか。
ヤフートピックスにも出ていたし、今朝のスポーツニュースにも大きく取り上げられていました。

私も夜、テレビでそのボールを見ました。
確かに球速は出ていたんだんでしょうけど、ボール自体は引っ掛けたもので、外角に大きく外れたものでした。
これをMAX152kの投手として彼を大きく取り上げてもなぁ、、、というのが私の感想です。

今井君が今後、引きずらなければ良いんだがと思ってしまう。
というのは、今後、彼が球速が出ない時に、周囲が「調子悪いな」と勝手に評価してしまうからです。
調子の物差しがスピードになってしまいます。
本当は球速が出ていなくとも、ボールの質自体は良いのに、彼自身が疑心暗鬼に陥り、その結果、オーバーワークで故障してしまったり、フォームに狂いを生じてしまいかねません。

もちろんスピードが速いことは投手として大きな魅力であり、武器でもあります。素材の大事な要素の一つです。
しかしそれが、評価の全てにはなりません。

ちなみに私はその投手の評価をするときに、球速であればアベレージを重要視します。
マックスというのは、ただの一球の時もあるし、
とんでもないところに投げてもマックスはマックスですからね。

また球場や計る人によってまちまちでもあります。

大事なことは、いかに力のあるボールを正確に狙ったコースに投げることができることです。
だから力任せに、そこらへんに投げていても確率は低くなります。
安定する為には、力配分、フォームの正しいメカニックも求められます。
それらを総合してこそ投手の評価です。

ましてやプロの場合は打者のレベルは高いし、
6ヵ月と言う長いシーズン、そして毎年の戦いになります。
そこらへんに投げて勝負する投手は所詮長続きしませんから。

それを含めて、プロ側からすると、投手の評価をしなければなりません。

今は力任せに投げていても、経験を積むことにより、今よりも八分の力で投げることができるようになり、その結果コントロールもつくし、球にもキレが出てきて、故障もしなくなるはず、、、、

逆に、フォームは申し分ないが、今は身体も出来ていないし、コントロールに過敏になっておそるおそる投げているので、もっと身体を大きく使って投げればまだまだ強いボールが期待出来る。成長が大きく期待出来る、、、、

全てはその選手の将来をイメージが出来るかどうかです。




私は、投手で一番大切なものは、ホームベース上でのボールの勢いだと思っています。
幾ら球速があっても、ベース上でボールに力がなければ、打者は対応出来ます。

逆にスピードがなくても勢いがあれば打者は押されてしまいます。
これがよく言われるボールのキレであり、打者が言う、「ボールが来ている」なんて表現になります。
これは変化球でも同じで、カーブでも回転の効いたボールは勢いがあり、打者は押されてしまいます。


だからプロの投手でも130k後半でも抑えることが出来る投手がいるのです。
巨人の杉内投手なんていい例です。
彼なんてキャッチボールの延長のようなフォームです。
ゆったりと投げているのですが、打者の手元で伸びるから、抑えることが出来るんです。
彼だって、勢いに任せて投げれば今よりもスピードが出るはずです。

球速は非常に大事ですが、それだけではありません。

スピードコンテストではありませんからね。
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Author:フェニックス
元プロ野球選手のブログ。
現在、セカンドキャリアとしてプロスポーツ選手のエージェントを務める中で感じたことを綴っています。自分の選手としての経験と、エージェントして現場に身近にいる人間のブログ。

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